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クマゼミには負けへんぞー

クライミングライフ中心の日記

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暗闇の岩と薄明の月

昨日の岩探しなんですが、実は岩を探しまわること以外でエライ目にあいました。
駐車場に車を止めて、川を渡ろうと思ったら数日前の雨による増水の為、いつもなら簡単に石を飛び跳ねて渡れる箇所が水没してて、仕方がないので確実に渡れそうな場所を求めて上流に向かいました。
川面からちょっとだけ顔を出した石が連なっている場所を見つけ、なんとか対岸に渡れそうではあります。
しかしながら逆に帰りは難しそうだなと思ったのですが、なんとかなるだろうと結局その申し訳ない程度の石を伝って対岸に到達しました。
まあこの判断が後々エライことになるのですが・・・。

昨日のブログに掲載したアーチのような岩や高さ3m程で傾斜が110°程の岩等なかなかよさげでした。
次回は必ずマット持参で試登したいと思います。

さて山の端に陽が隠れたので、暗くなる前に渡渉しようと思ったのですが、まあ予想通りといいますか、懸念していたとおり対岸に戻れません。
あれ~。困ったな~。と思いながらもこの時はまだ余裕。
しかたがないので渡れそうな場所があれば渡ろうと川に沿って下流に向かいましたが、一向にそのような場所が見当たりません。
そうこうしているうちに雑草が生い茂り、川沿いを進むことが困難になってきて、ちょっとづつ逸れていって気が付けば完全に林の中で方向がわからない状態に。
にょーん!
こんな大阪近郊の山で遭難したらシャレになんねー!

「大阪の○○山で男性の遺体発見!」
「全身に咬まれた跡あり、野犬に襲われたか?」
「数週間前から行方不明の某クライミングジムのアルバイトの40歳男性か?」

大丈夫!大丈夫!上弦の月があっちに見えてるから、こっちが南だろうから、このまま進めば必ず民家があったはずと自分に言い聞かせ、明治の重量FWの如くとにかく前へ前へ。
小説やドラマなら、こんな迷い込んだ状況で目の前に人々の記憶から忘れ去られた古代の遺跡なんかが忽然と顔を出すんだろうなーなんて考えてたら!
どーん!
高揚という名の鐘の音が胸のあたりでガランガランと狂ったように打ち鳴らされ、目の前には現れた大きな影!
岩ー!
薄暮の林の中なので微細確認はできませんでしたが、高さは3~4m、傾斜はうす被りでホールドもありそうです。
自分の置かれた立場も忘れて、思わず古より伝わる勝利の舞いを披露してしまいました。

その後はなんてことなく、その岩から5分もすれば民家に到達し、更にそこから人通りのない県道を猛スピードで傍若無人なトラックにぎゃー!ぎゃー!言いながら、30分ばかりかけて歩き、駐車場に辿り着きました。
ぶひー。疲れたじょー。
もう歩きたくねー。
シートに倒れこんだわたくしの疲れた心と身体を、輝きを増した三日月が癒してくれました。

今日の教訓 「よい子は早く帰ろう」



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